全国の建設現場向けにIoTデバイスや建設ICTソリューションを提供するシーティーエスは、高性能気象IoTセンサー「ソラテナPro」を活用して、映像・IoT・通知サービスを組み合わせた現場向け安全管理ソリューションを展開し、現場の生産性向上と安全管理の高度化を支援しています。さらに昨年末には、気象データに加え、映像や各種センサー情報を統合するIoTプラットフォーム「IoT Smarthub」を展開。その中核機能として、気象データと通知機能の連動で現場の運用に直結させる「SORATENA Sync」を組み合わせることで、データの可視化にとどまらない、より高度な安全管理と迅速な意思決定を実現しています。
実際に「ソラテナPro」はどのような現場に設置され、安全確保や工期短縮にどのように活用されているのか、株式会社シーティーエス 営業本部 金井一智氏と品質物流管理本部 久清隆氏に伺いました。
現場からの突発的な豪雨・猛暑対策のニーズに応えて、「ソラテナPro」をレンタル機器に追加
近年、土木工事などの建設現場では突発的な豪雨や猛暑、強風などの異常気象によるリスクが年々深刻化しており、作業中止の判断や作業員の安全確保がこれまで以上に重要な課題となっています。現場では「安全管理の可視化」が強く求められるようになり、気象データを活用した客観的なリスク管理体制の構築が、施工会社の責任としても不可欠になりつつあります。
「これまでも気象情報は意識していましたが、現場ごとの経験や勘に頼る部分が大きかったのは事実です。ここ数年は、突発的な豪雨や猛暑によるリスクが高まり、明確な基準を持つことが求められるようになりました」(久氏)

そこで、現場の安全管理を強化する目的で「ソラテナPro」をレンタル機器として取り扱うことを決断。遠隔地での工事など電源供給が難しいという課題に対しては、ソーラー電源システムと組み合わせたパッケージも用意し、気象データを活用した新たなサービス提供を開始しました。

橋梁工事や災害復旧の現場で導入進む。作業中止の基準の明確化で迅速な判断が可能に
「ソラテナPro」は気温・湿度・気圧・雨量・風向・風速・照度の7要素を1分毎に観測する高性能な気象観測機。小型で設置しやすく、コンセントに接続するだけで観測を開始できます。
現在、「ソラテナPro」は河川の橋梁工事や災害復旧工事といった、特にリスクの高い現場での活用が進んでいるといいます。

「橋の上は風の影響を受けやすく、クレーン作業時に事故が発生するリスクもあります。以前は吹き流しなどで目視判断していましたが、気象IoTセンサーにより風速をリアルタイムで把握できるようになり、作業中止の基準を明確にできました」(金井氏)

また、堤防工事や橋梁工事では、河川の増水リスクも大きな懸念材料です。
「予想より早い水位上昇による二次災害のリスクもあります。観測データの推移から水位上昇や降水量を把握することで、迅速な判断が可能になります」(久氏)
データ活用により現場判断の精度とスピードが向上
「ソラテナPro」を導入したことで、作業現場における安全管理は大きく変化したそうです。
「これまでは現場監督の判断に依存していましたが、データに基づいた判断が可能になり、現場判断のばらつきが減少しています。電源が確保できない場所でもソーラーで安定運用できる点も大きなメリットです」(金井氏)

また、気温や湿度、風速などから算出されるWBGT(暑さ指数)を活用することで、熱中症対策も大きく進化したといいます。
「一定基準を超えた場合に作業員へ休憩を促すことができるので、安全管理の質が向上しました」(久氏)
「IoT Smarthub」によるデータ統合と自動化で、現場判断を次のステージへ
シーティーエスでは、「ソラテナPro」で取得した気象データを起点に、映像や各種センサー情報を統合するIoTプラットフォーム「IoT Smarthub」の活用を進めています。その中核機能の一つとして、気象データと通知機能の連動で現場のアクションに直結させる「SORATENA Sync」を展開しています。
「これまでは数値を確認して人が判断していましたが、現在は『IoT Smarthub』上で設定した条件に基づき、自動で通知やアラートを発報できるようになりました。判断のスピードと確実性が大きく向上しています」(久氏)
例えば、WBGT(暑さ指数)が設定値を超えた場合には、チャットツールを通じて作業員へ一斉に通知したり、ストロボサイレンと連動して視覚・聴覚で危険を知らせることが可能です。さらに、強風・降雨・水位上昇といった複数の気象条件に加え、カメラ映像やその他センサー情報も組み合わせたルール設定にも対応しており、より高度なリスク検知と迅速な対応が可能になっているといいます。
「気象データを“確認する情報”から“行動を引き起こすトリガー”へと進化させることで、現場の安全管理は新しい段階に入っています」(金井氏)
「現場に行かなくても“判断できる状態”が作れたことが、一番の変化です。現場と遠隔地の双方でリアルタイムに状況を把握できるので、判断のスピードが格段に早まっています」(久氏)
建設現場の安全管理は、「人が判断するもの」から「仕組みで支えるもの」へと進化しつつあります。シーティーエスは、気象・映像・各種センサーを統合した「IoT Smarthub」を軸に、現場の判断そのものを変革し、より安全で効率的な現場運営の実現を目指していきます。































