OTC医薬品(市販薬)をはじめ、機能性スキンケア・オーラルケアなど幅広い商品を展開する第一三共ヘルスケアでは、口腔咽頭薬「ぺラックT錠/ぺラックT細錠クール」(OTC医薬品:第3類医薬品)の広告宣伝に、お天気アプリ「ウェザーニュース」の天気連動型動画広告サービスを活用。「天気」や「エリア」でターゲティングして広告を出し分けることで、訴求力の高い広告配信を実現しています。
第一三共ヘルスケア株式会社 マーケティング部 広告宣伝グループの北條秀明氏に、天気連動型の動画広告のメリットや効果などをお聞きしました。
花粉シーズンに需要が高まる口腔咽頭薬「ペラック」に注目
「ペラックT錠」は、のどの痛みや腫れを抑える薬として1993年に発売されたロングセラー商品です。抗炎症成分であるトラネキサム酸のほか、カンゾウ乾燥エキスと3種類のビタミンが配合されています。風邪薬のルルや鎮痛薬のロキソニンなど多くの商品を取り揃えるなか、今回の広告配信に口腔咽頭薬「ペラック錠/ぺラックT細錠クール」を選ばれた理由を次のように話します。
「のどの薬の『ペラック』は、花粉が飛散する春の時期に需要が高まります。天気連動配信であればニーズが拡大するタイミングに合わせやすいだろうと考えました」(北條氏)

お天気キャスターが伝えることでユーザーに接触しやすい動画広告に
第一三共ヘルスケアは以前もお天気キャスターによるTwitter(ツイッター)広告を活用しており、当時の実績も今回の天気連動型動画広告サービス導入の後押しになったと言います。
「2~3年前から、ウェザーニュースのTwitter上でお天気キャスターが『のど痛指数』という気象情報とともに『ペラックT錠』の紹介を動画で行っていて、この動画広告が一定の効果を上げていました。いつも見ているお天気キャスターが動画で製品を紹介することで、『いかにも広告』というイメージが薄くなります。また、情報としての信頼感も高まり、身近な情報としてターゲットに接触しやすいことが魅力的でした」(北條氏)

実は、「ペラック」のブランド認知拡大の主な推進力となっているのがSNSなどでの口コミだそうです。というのも、「ペラック」は約30年という長い歴史がある一方で、若い世代からも高く支持されており、そこには口コミの影響が大きいと言います。
「『のどが痛い』とつぶやいた人に『こんな薬があるよ』とおすすめする形でユーザー同士がコミュニケーションした結果、『ペラック』が次々と口コミで広がっていったのがきっかけです。若い世代への『ペラック』の認知度が低かったことも幸いし、“知る人ぞ知る特別な薬”として定着していったのも興味深かったです。
そういう意味では、ウェザーニュースは、SNSにおけるフォロワー数も多く、デジタル上でのコミュニケーション力が強いというメリットも、『ペラック』の認知経路と合致していて、今回の広告サービスを導入した決め手の一つとなりました」(北條氏)
「天気」×「エリア」によるターゲティングで効率よくユーザーに訴求
天気連動型の動画広告は、「天気」「エリア」「行動履歴」から条件を選択して、ユーザーの現在地の天気や興味・関心に合わせて広告を出し分けることによって、適切にユーザーへメッセージを訴求できます。
「ペラック」の場合は、ユーザーの位置情報をもとに当日の花粉飛散量の予報が「多い」または「非常に多い」レベルに達するエリアのユーザーに動画広告を配信しています。

これまで多種多様なターゲティング広告を実施してきた第一三共ヘルスケアでは、運用成果をさらに上げるために、重視しているポイントがありました。
「エリアや気温、天気によるターゲティングなど、あらゆる角度からトライしてきましたが、より最適化された人に広告を届けるには、データ精度の高さが重要です。そのため、天気でターゲティングを実施するなら予報精度が高いウェザーニュースのデータを使用するのが効果的だと考えています」(北條氏)
動画広告のクリエイティブにもこだわり、テレビCMをそのまま流すのではなく、ウェザーニュースで作成したオリジナル動画を配信。お天気キャスターが「今日の花粉飛散情報」を伝えた後に「のどの痛みや腫れ、痛みを抑えたい時は…」と「ペラックT細錠クール」の商品を紹介するスタイルです。
「ユーザーの視点に立って適切な情報を届けるという点では、花粉飛散予報などの実用的な情報から、その対策として商品紹介につなげるといったストーリー性が大切です。『今日は花粉が飛ぶ→だから薬を買おう』という納得感のあるストーリーが成立するのはウェザーニュースならではでしょう。
今回もふだん「ウェザーニュースLiVE」の番組で気象情報を伝えているキャスターさんに動画広告に出演してもらうことで、より身近な情報としてユーザーとコミュニケーションできました」(北條氏)
視聴後ユーザーの「利用意向度」と「好意度」が大幅に急伸!
花粉飛散ピークのタイミングに合わせて2月後半~3月末に配信したところ、効果は大きな数字となって表れています。
「独自の調査結果によれば、広告視聴後に、その商品を利用したいと思うかどうかを示す『利用意向度』と、その商品が好きかどうかを示す『好意度』が、視聴前と比べて大幅に増加。広告を最後まで見たことを示す視聴完了率も40%という堅調な成果をあげています。
体感値としても、購買意向や推奨意向のリフト値も上がっていて、デジタル上のユーザーとコミュニケーションがしっかりとれているという手応えを感じます。
変動する花粉飛散日や量に合わせて、キャスターさんが出演した動画広告を出せるのは非常に効果的でした」(北條氏)
スキンケア商品など自社ブランドへの横展開を促し、広告効率アップを目指したい
今後は、様々な自社商品で天気連動型動画広告の導入が広がることを期待したいと言います。
「弊社の商品は天気と密接にかかわるものが数多くあります。『風邪指数×風邪薬のルル』、『乾燥指数×敏感・乾燥肌ケアのミノン』、『紫外線指数×しみケアのトランシーノ』というように、まだまだ広告の効果が期待できる領域はたくさんあるので、天気連動型動画広告を各ブランドに合わせて展開することで広告効率をアップデートしていきたいと思っています」(北條氏)
今年度はアプリだけでなく、ウェザーニュースのクリエイティブとターゲティングの手法を活用してSNSへの広告出稿も検討していきたいとのこと。積極的に動画広告やデジタルデバイスを介してユーザーとコミュニケーションをとりながら、効果的に商品をPRしていくと意気込みます。