エアライン気象
業種別ソリューション
各業種別に向けたお悩み例ごとのサービス利用シーンをご紹介します。
業種別ソリューション
トップページ2026年台風1号(ノケーン) フィリピンの東で複雑な進路となった気象要因
2026.01.27 ウェザーニューズ

2026年1月15日(木)、今年最初の台風1号(ノケーン)がフィリピンの東海上で発生しました。
2019年以来、7年ぶりに1月に発生した台風(ノケーン)は、フィリピンの東海上で複雑な動きを見せました。
まず北西へ進み、その後北から東へ転向し、最終的に熱帯低気圧に変わりました。この複雑な経路には、どのような背景が隠されているのでしょうか。
気象庁(以下:JMA)のASAS*の解析によると、15日(木)06UTC頃、フィリピンのミンダナオ島の東にある熱帯低気圧が台風1号 (ノケーン/NOKAEN) に変わりました。発生当初の中心気圧は1000hPa、中心付近の最大風速は35ノットで、時速約15キロで北西に進んでいました。その後は徐々に発達したものの、最盛期の中心気圧は996hPa、中心付近の最大風速は40ノットと顕著な発達は見られませんでした。21日(水)00UTC頃には、フィリピンの東で熱帯低気圧に変わりました。 注目ポイント:2025年11月の台風27号「コト」以来、約2か月ぶりの台風発生です。1〜3月は北半球で台風発生が最も少ない時期で、平均発生数は月0.3個程度です。 *ASAS(アジア太平洋域地上実況天気図)は、気象庁が1日4回(03, 09, 15, 21時)作成する、アジア大陸から北西太平洋を対象とした実況天気図です
項目
台風番号
国際名
名前の意味
発生日時
データ
T202601
NOKAEN(ノケーン)
ラオス語で「ツバメ」
2026年1月15日
台風の移動経路はランダムではなく、複数の大気要因の相互作用によって決まります。
高気圧と低気圧の配置 台風は低気圧の一種であり、周囲の高気圧に沿って進む性質があります。特に太平洋高気圧は台風を北上させる「壁」や「押し出す力」として機能します。
風の流れ 貿易風(低緯度で東から西へ吹く風)は、台風発生初期に西へ進む動きを与えます。一方、偏西風(中緯度で西から東へ吹くジェット気流)は、台風が北上した際に東へ転向させる役割を果たします。
地球の自転(コリオリの力) 地球の自転により、北半球では進行方向に対して右向きの力が働くため、台風は自然と北へ向かう性質を持ちます。
陸地と山の影響 台風が陸地に上陸したり山にぶつかると、エネルギー源である暖かく湿った空気が遮断され、勢力が弱まったり進路が変化したりします。
今回の台風1号(ノケーン)では、これらの要因のうち、高気圧と低気圧の配置とその勢力変化が進路に大きく影響したと考えられます。
JMA AUPQ35*の上空300hPaの解析によると、台風発生当初の15日(木)00UTCには、フィリピンのはるか東(台風の北東側)とフィリピンの西(台風の北西側)に高気圧がありました。この時点では台風の北東側の高気圧が優勢で、台風は高気圧の縁に沿って北西に進み、その状態がしばらく続いていました。
17日(土)12UTC以降、台風の北東側の高気圧の勢力は徐々に東へ後退し、北西(西)側の高気圧が優勢となりました。この時点では、北西(西)側の高気圧に阻まれる形で台風は東に転向。
また、19日(月)00UTCには、台風の南側にも高気圧が解析され、この時点では台風は高気圧の外縁を東寄りに進みました。
今回の事例では、上記のように高気圧の位置や勢力の影響を受け、台風は複雑な動きを示しました。このような台風の進路予測は難しく、予測進路の変化も大きくなりやすいため、最新の台風情報をこまめに確認する必要があります。
*AUPQ35は、気象庁が作成する「アジア500hPa・300hPa解析天気図」のことです。 AU (Analysis Upper: 上層解析), PQ (Western North Pacific: 北西太平洋), 35 (300hPa・500hPa)。
各業種別に向けたお悩み例ごとのサービス利用シーンをご紹介します。

SkyAviators は、ウェザーニューズが航空会社向けに開発した総合気象情報プラットフォーム。世界クラスの気象データと数十年の航空気象専門知識で、運航判断を支援します。 台風の過去実況から複数機関の予測進路まで、運航判断に必要な情報を一元化。影響空港を閾値設定で自動検知し、進路信頼度や海面水温を解説したPDF資料も提供。台風シーズンの意思決定スピードと精度を向上させます。
過去の実況経路、現在位置、将来の予測進路をシームレスに表示し、進路変化や傾向を直感的に把握可能。
WNI独自見解、気象庁(JMA)、米軍合同台風警報センター(JTWC)など複数機関の進路予測を同一画面に表示し、予測のばらつきを可視化。
レーダー、衛星画像、雷情報などの気象レイヤーを重ね合わせ、台風周辺の気象状況を多角的に確認可能。
進路信頼度や気象要因を解説した専門家によるPDF資料を提供し、影響空港は閾値設定により自動表示。
複数予測の比較により、進路のブレや変化リスクを把握し、判断の質を向上できます。
過去から未来まで一画面で確認でき、台風接近時の対応判断を早期に開始できます。
影響空港の自動抽出により、手作業での確認負荷を軽減し、業務効率を向上できます。
解説資料を活用することで、運航・現場・経営層間の共通認識を後押しします。