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日本コカ·コーラ株式会社

スマホアプリを熱中症指数と連動させて、自販機でのドリンクの売上げが大幅に上昇

  • 日本コカ·コーラ株式会社

「コカ・コーラ」をはじめ、「アクエリアス」「ジョージア」「い・ろ・は・す」「綾鷹」などの飲料ブランドで知られる「日本コカ・コーラ」では、2016年からスマートフォンのアプリ「Coke ON®(コークオン)」を展開しています。そのCoke ON®にウェザーニューズ社の天気連動サービス「ウェザーテック(WxTech®)」を導入し、天気情報をドリンクの販売促進に役立てています。

“全国37万台の自販機に対応するスマホアプリ「Coke ON®」”

そもそも「Coke ON®」とはどんなアプリなのか、日本コカ・コーラの担当者に聞きました。

「『Coke ON®』は消費者向けのスマホアプリです。ユーザーの気持ちのスイッチをONに切り替えて、ドリンクで生活を豊かにすることをコンセプトにしています。『Coke ON®』に対応した当社の自動販売機でドリンクをご購入いただいたり、キャンペーンなどをご利用いただいたりすると、スタンプが貯まり、15スタンプでお好きなコカ・コーラ社製品1本と交換することができます」(日本コカ・コーラ)

「Coke ON®」のダウンロード数は2020年10月時点で約2300万に達し、その数を順調に伸ばしています。「Coke ON®」にウェザーテックを導入した理由は何なのでしょうか。

「暑いとのどが渇いたり、寒いと温かいドリンクが欲しくなったりすることを考えると、ドリンクと天気情報は切り離せないほど密接な関係にあることがわかります。エリアによって異なる天気を『Coke ON®』で活用することによって、お客様一人ひとりの属性やニーズに合わせた有益な情報が提供できるのではないかと考えました」(日本コカ・コーラ)

「Coke ON®」でスマホと自販機を接続して、ドリンクを購入するとスタンプが貯まる

“ウェザーテックでユーザーに最適化された情報を提供”

日本コカ・コーラの自販機は全国に約88万台あり、そのうち「Coke ON®」に対応している自販機は約37万台。日本全国にあるすべてのコンビニエンスストアが約5万店であることを考えると、非常に多くの自販機で「Coke ON®」を利用できることがわかります。そのため、全国の「Coke ON®」のユーザーをカバーできる気象データを求めていたと言います。

「『Coke ON®』では、ユーザーの皆様それぞれにパーソナライズされた情報を重視しています。特に、ドリンクを選ぶときの意思決定に影響を与える気温や天気は、エリアや時間によって大きく異なることもあるので、できるだけそのエリアに合った細かい気象データを探していました。

その点、ウェザーテックは1kmメッシュの気象情報を1時間ごとに得ることができるので、『Coke ON®』のユーザーの皆様には非常に有用であると考えました。また、予報精度の高さも魅力です。

加えて、今夏導入した『熱中症指数』や、『桜』『紅葉』『イルミネーション』など、幅広い季節情報が揃っており、1年を通して様々なキャンペーンに活用できます。こうした情報を弊社のシステムや要望に合わせて柔軟にカスタマイズして提供してくれるという点も決め手になりました」(日本コカ・コーラ)

「Coke ON®」のアプリ画面
2020年夏に熱中症指数を活用したキャンペーンを実施

“熱中症の注意喚起で、売上げ20%アップ”

今夏に初めて導入した「熱中症指数」を活用したキャンペーンでは、非常に高い効果を発揮したといいます。

「近年は夏に35℃以上の猛暑日が何日も続く地域が多く、『水分補給』という観点から少しでも熱中症予防につなげられないかと、熱中症の注意を喚起するキャンペーンを始めました。

ウェザーテックで提供される『熱中症指数』は5段階に分けられており、上位2つの『危険』『厳重警戒』のエリアにいる人に向けて、『熱中症に注意』などのお知らせをするのです。その通知を受けた『Coke ON®』のユーザーが、『Coke ON®』対応の自販機でドリンクを購入すると、通常の2倍のスタンプを受け取ることができます」(日本コカ・コーラ)

日本コカ・コーラでは、「危険」と「厳重注意」のエリアにいる方々に対して、熱中症のお知らせを送る場合と送らない場合の比較テストを実施しました。その結果、「熱中症に注意」などの通知が届いたユーザーは届かないユーザーに比べ、約20%多くコカ・コーラ社製品を購入したそうです。

「『熱中症の危険があるから水分を取ったほうがいいね』と思われたお客様が、当社のドリンクを購入されたのだと思います。非常に高い効果だと実感しました」(日本コカ・コーラ)

“天候とドリンクの売れ行きの関係をビッグデータで解析中”

「Coke ON®」には、歩数計と連動した「Coke ON®ウォーク」というサービスもあります。目標の歩数を達成すると、スタンプがもらえるサービスです。

「桜や紅葉の時季になると『Coke ON®』のユーザーは見頃を迎える桜の名所などの『お出かけ情報』を知ることがきますが、こうした季節情報もウェザーテックから提供してもらっています。これまでには、桜の名所に歩いていくとスタンプをゲットできるキャンペーンを実施しました。今後は熱中症のようにプッシュ通知を活用するなどして、天気や四季を楽しめるキャンペーンもいろいろと展開していきたいと考えています」(日本コカ・コーラ)

また、気象とドリンクの売れ行きの関係に興味を持つ日本コカ・コーラでは現在、ウェザーニューズ社と共同で、細かな気象情報と自販機での売れ行きの関係を調査し、ビッグデータを解析する研究を進めています。たとえば、雨が降ったり気温が1℃上がったりすると、アクエリアスやジョージアの売れ行きにどう影響するかを、ビッグデータから解き明かすのです。

「天気と売行きの関係を厳密に分析することで、よりユーザーにとって便利で、おトクな情報を送ることができます。その結果、迷惑メールや広告ではなくて、便利なサービスとして受け取ってもらえるようになるはずです。一人ひとりの状況に応じて、最適なメッセージを送ることを目指している私たちにとって、ウェザーテックは欠かせないツールのひとつです」(日本コカ・コーラ)

ウェザーテックをはじめとした気象情報をビジネスに活かすことに、日本コカ・コーラでは、大きな可能性を持って取り組んでいるようです。
※Coke ONはThe Coca-Cola Companyの登録商標です。

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