埼玉県深谷市に本社を構える古郡建設株式会社は、地域のインフラを守る総合建設会社。災害時の緊急出動から日々の工事まで、安全と効率の両立は欠かせません。
今回お邪魔したのは、JR高崎線との立体交差として計画されている「都市計画道路原郷上野台線」の工事現場。巨大なアンダーパスが姿を現しつつある現場で、安全管理の鍵を握るのが企業向け気象情報サービス「ウェザーニュース for business」です。その活用法について、古郡建設株式会社 安全管理課の権田孝氏と土木部の西村雅史氏、若林清人氏に詳しくお伺いしました。
夏は猛暑、冬は赤城おろしに晒される深谷。地域のインフラを守るため、確かな気象情報を求めて
大正3年の創業以来、土木や建築、不動産や太陽光など幅広い事業を展開する古郡建設株式会社は、深谷市を中心に埼玉県や群馬県で多数の施工実績を持つ地域に根差した建設会社です。深谷市は、夏は体温を超える猛暑、冬は赤城山から吹き下ろす「赤城おろし」と呼ばれる冷たく乾いた強風が有名。ここ数年は、以前に比べ、線状降水帯やゲリラ豪雨、突風など突発的な荒天も増加。一方、古郡建設株式会社は行政との災害協定を結び、緊急出動を担う存在でもあるため、現場ではより正確な気象情報の必要性が高まっていたとのこと。
「以前は社員がそれぞれ違う天気予報を見ていて、判断がバラバラでした。ある現場では『まだ作業できる』と言っていても、近くの別の現場では『もう危ない』と判断することも。情報源も気象庁や米軍、無料アプリなどさまざまで、統一感がありませんでした」(権田氏)

また、2025年6月から、職場における熱中症対策が義務化されたことも、「ウェザーニュース for business」導入の大きな後押しとなりました。
「建設現場は屋外作業が中心。暑さは安全に直結します。義務化はもちろんですが、それ以前から“確実で共有性の高い情報”を求める声は強くありました」(権田氏)。
スマートウォッチで雨雲接近を迅速に把握。水害リスクが高いアンダーパス工事の安全性も確保
「ウェザーニュース for business」は、夏場はおもに雨や雷、熱中症情報などのデータを常時確認しているといいます。
「アスファルト舗装やコンクリート打設、土工事など、とくに雨の影響を受けると品質へのダメージに直結する工程では気象データは欠かせません」(権田氏)
特徴的なのが、スマホやタブレットだけでなく、スマートウォッチで「ウェザーニュース for business」のアラート通知を活用している点です。
「現場での作業中、いちいちスマホを取り出さなくても手元の時計が振動で知らせてくれるので、全員がほぼ同時に気象状況を確認しています」(西村氏)
「現在手掛けているアンダーパス工事のような水害リスクが高い現場での作業は、判断が遅れると命にかかわる可能性もあるので、手軽に“今”と“これから”の天気を把握できるようになったのは画期的なことでした」(西村氏)


また、古郡建設株式会社では施工状況を定期的にドローンで撮影し、クライアントなどに報告する機会も少なくありません。
「ドローンを飛ばして撮影するときは、風速や風向などの詳細な状況も必要です。その際も精度の高い風予報が役立っています」(若林氏)
熱中症アラートが前倒し休憩の合図。熱中症を防ぎ、かき氷でモチベーションもアップ
「ウェザーニュース for business」は、作業効率アップや工期遵守、熱中症対策にも奏功しているとのこと。
「朝の段階で『午後は雨が降る』とわかれば、午前中の作業に注力できます。反対に、予定していた作業を早めに切り上げる判断もしやすくなりました。突発的な作業の中断が減ることで、工期の遅延を防ぐ一助にもなっています」(若林氏)
「以前は各自が体調に合わせて休憩をとることもありましたが、『ウェザーニュース for business』のアラート機能に基づいて休憩や給水を前倒しすることで、体調不良を未然に防ぐことにつながっています。同時に熱中症対策の一環ではじめた、かき氷やアイススラリーの提供も、現場で働く作業員のモチベーション維持にもつながっているようです」(西村氏)
地域に根ざす建設会社として、暮らしの安全を支え続けたい
「古郡建設は夏の炎天下や冬の極寒下での作業、災害時といった過酷な状況にこそ強みを発揮する人材が揃っています」と語る若林氏。しかし同社の役割は、インフラの整備や災害対応だけにとどまりません。地域のイベントを開催するなど、日頃から地元住民とのコミュニケーションを大切にしているそうです。
「この街のために何ができるか。ものをつくるだけでなく、地域の困りごとを解決し、頼りにされる企業でありたいと考えています」(若林氏)
スマートウォッチが鳴るたびに、そこには確かな安全と信頼が積み重なっていきます。古郡建設は最新の気象情報を活用し、これからも深谷の街と人々の暮らしを支え続けます。
































