導入事例

京都府

総合政策環境部 脱炭素社会推進課 課長補佐兼係長 白川まりな氏、技師 三原菜月氏

京都府民や観光客を暑さから守る広報活動、熱中症リスクと連動したバナー広告を展開し表示回数は57万超に

気候変動の影響や盆地の地形から厳しい暑さに見舞われる京都府。京都府の総合政策環境部 脱炭素社会推進課は、府民や観光客の命を守る「適応策」として熱中症対策に関する情報発信の強化に乗り出しました。 従来の手法では届きにくかった若年層や、祇園祭などで活気づく夏の京都を訪れる観光客に、いかにしてリアルタイムに注意喚起を届けるか。解決策の一つに選ばれたのが、お天気アプリ「ウェザーニュース」による普及啓発でした。 3年間実施された熱中症対策の成果について、京都府 総合政策環境部 脱炭素社会推進課の白川氏と三原氏に伺いました。

京都府の天気を調べる瞬間に注意喚起して、熱中症を自分ごとに

脱炭素社会推進課が掲げるミッションの一つに、気候変動への「適応」があります。しかし、「適応」という言葉自体は府民にとって馴染みが薄いのが実情です。そこで同課では、生活に直結する「熱中症対策」を適応策の優先事項の1つとして位置づけています。

「熱中症対策の情報は、より多くの方に届ける必要があります。従来の紙媒体による啓発では特定の場所にしか届かず、テレビやラジオでは若年層へのアプローチに課題がありました。

また、夏も京都府に国内外から多くの観光客が訪れます。特に熱中症患者が増える時期と重なる祇園祭のシーズンなど、一時的に滞在する人々へいかに情報を届けるかが大きな課題でした」(三原氏)

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総合政策環境部 脱炭素社会推進課 技師 三原菜月氏、課長補佐兼係長 白川まりな氏

そこで注目されたのが、日常使いされるお天気アプリ。若年層や旅先で天気を調べる観光客に対して、能動的に情報を取得するタイミングでアプローチできる点にメリットを感じたといいます。

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京都府の令和7年の人口は約250万人 令和6年は年間8,425万人が観光に訪れた

熱中症情報の「細かさ」と利用者数No.1の「アプローチ力」がもたらす、最適なタイミングでの啓発

導入の決め手は、ウェザーニューズ独自の予報の細かさと利用者数の多さでした。 「環境省が提供する暑さ指数(WBGT)の観測地点は京都府内で8地点に限られていますが、ウェザーニュースは独自に1kmメッシュ単位で暑さ指数を算出しています。ユーザーが『今いる場所』のピンポイントな情報を届けられることが非常に魅力的でした」(三原氏)

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1kmメッシュの熱中症情報で京都府内もピンポイントに予報

気温が本格的に高くなる梅雨明け前後に配信をスタートし、2025年は7月15日〜8月末に実施しました。7月は京都三大祭の一つである祇園祭が開催されるので、多くの府民や観光客にアプローチできるタイミングとも重なっています。

ウェザーニュースアプリで京都府内の地点の天気を検索したユーザーに対して、暑さ指数が「厳重警戒」以上の予報が出ている場合にバナー広告を表示しました。

「気温を調べて、まさに暑さを意識しているタイミングで情報を出すことで、自分ごととして捉えてもらいやすくなります。バナーをクリックすると、府の熱中症対策サイトにアクセスできるように整えました」(白川氏)

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京都府の天気を検索した人に熱中症対策啓発バナー広告を表示

表示回数は57万回を突破、想定を上回るリーチ力を実感

3年目を迎えた2025年の取り組みでは、表示回数が57万回を超えるなど、非常に大きな反響がありました。 「想定していた数値を大きく上回り、多くの方にアクセスしていただけたと感じています。普及啓発の効果は数値化しにくい部分もありますが、これだけ多くの方が情報に触れてくれたという事実は、対策の裾野を広げる上で確かな手応えとなっています。

また、アプリというツールを使ったことで、従来の行政広報では接触が難しかった層にも情報が届いていると実感しています。京都府のSNSなど複数のツールと組み合わせることで、多角的な周知が可能になったことも大きな成果です」(白川氏)

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夏のイメージ(正寿院の風鈴まつり)

動画配信や暑熱順化など多様なアプローチで、より伝わる広報へ

今後は、これまでのバナー広告による周知に加えて、より情報の定着率を高める試みも検討されています。 「年々厳しさが増している暑さに対して、毎年同じ手法ではなく、常に新しいアプローチを模索し続ける必要があります。例えば、動画コンテンツであれば、視覚と聴覚の両方で訴えかけることができ、より頭に残りやすいと考えています。また、暑熱順化のような暑さに体が慣れていない時期の対策など、時期に応じたアプローチの多様化も探っていきたいです」(白川氏)

京都府は気候変動という大きな課題に対して、様々な方法で京都府民だけでなく、古都を訪れるすべての人に届く「適応策」を推進し続けていきます。

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京都府庁

京都府

事業内容

住民向けの様々な行政サービスやまちづくり

特徴

熱中症対策の普及啓発にウェザーニュースアプリのバナー広告を活用

規模

1001〜5000名

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