導入事例

株式会社TEN-PO

南伊豆夕日ヶ丘キャンプ場 フィールドマネージャー 大久保史晃氏

たき火やBBQの実施判断に気象IoTセンサーを活用、キャンプ場の風速の変化をリアルタイムに監視

静岡県賀茂郡南伊豆町にある「南伊豆 夕日ヶ丘キャンプ場」では、初心者から上級者まですべてのキャンパーが安心してアウトドア体験を楽しめるように、ウェザーニューズ社が提供する高性能気象loTセンサー「ソラテナ」を導入しています。

自然の中で楽しむキャンプは、天候の変化が思わぬリスクを招くこともあるアウトドアレジャーです。安全対策の一環として導入したソラテナをどのように役立てているのか、具体的な活用法について、株式会社TEN-PO 南伊豆夕日ヶ丘キャンプ場 フィールドマネージャーの大久保史晃氏にお話を聞きました。

強風を受けやすい立地で、山火事などの火災リスクを低減する安全対策が課題

2009年にオープンした「南伊豆 夕日ヶ丘キャンプ場」は、太平洋が一望できる高台に位置し、夕日や満点の星空が楽しめる絶好のロケーション。ゴールデンウィークなどの大型連休はもちろん、夏休みなどの長期休みがとれる時期は平日でも2か月前の予約開始と同時にすぐに埋まってしまうほど人気のキャンプ場です。しかし、「海沿い」「高台」という立地ならではの悩みもあるといいます。

「ひらけた場所にあるため、風除けになるものがなく、風が強く吹くことがあります。特に冬場は季節風の影響で、風速20m/sの強い西風がキャンプ場に吹くこともあるのです」(大久保氏)

テントやタープは風の影響を受けやすく、たき火などで火を使うこともあるため、油断すると事故にもつながりかねません。

「これまでの経験則による強風の目安は“西風で風速10m/s”。これ以上強く吹くと、火の粉が風で飛んでテントに穴をあけたり、周囲の草木に燃え移ったりする危険性があるので、たき火やバーベキューの実施はご遠慮いただいています。山火事のような大事故につながるリスクを避ける意味でも、重要な目安だと考えています」(大久保氏)

株式会社TEN-PO 南伊豆夕日ヶ丘キャンプ場 フィールドマネージャー 大久保史晃氏
株式会社TEN-PO 南伊豆夕日ヶ丘キャンプ場 フィールドマネージャー 大久保史晃氏

実際、過去には強風によってテントが破損し、あえなく帰宅せざるをえなかったお客様もいるとのこと。

「だからこそ、風に関する気象情報はさまざまなメディアからこまめにチェックし、独自の“風情報”を作成してブログで配信するようにしています。本当に危ない時には一人ひとりにメールをお送りしています」(大久保氏)

風情報は、2日先までの西風の予報をもとに、“心配なし”、“用心”、“注意”、“閉鎖”の4段階でリスク分けしているそうです。風速7~10m/sの“用心”レベルであれば問題ないですが、11〜12m/sの“注意”の場合はキャンパーのスキルや経験に合わせてご自身で判断してもらう形に。13m/s以上だとキャンプ場自体を閉鎖するそうです。“注意”や“閉鎖”の場合はキャンセル料がかからないので、風情報を活用して無理をしないでほしいといいます。

設置・コスト・閲覧が簡単で、すべてにおいて手軽さが魅力

キャンプ場では脅威となることもある風の情報をより正確にお客様にお知らせする方法を模索した結果、ソラテナの導入に至ったそうです。最終的に導入の決め手となったのは、「簡単にリアルタイムで数値化できること」と「コストの低さ」だったといいます。

「私たちは、お客様の安全を期すため、最大の警戒をしたうえで風の情報を伝えています。とはいえ、現場での情報は私たちの感覚に頼る部分もあったので、実際にお越しいただいたお客様が『このくらいの風なら大丈夫では?』とお感じになられた場合、楽しみに準備をしていたたき火やバーベキューの禁止の判断を納得していただくのが、難しい場合もありました。

そこで、お互いが納得できるような正確な情報を入手するため、現地の風のデータをリアルタイムで測れる観測機を設置しようと考え、色々と探していたところソラテナにいきついたのです」(大久保氏)

ソラテナでは、風速や風向はもちろん、その他にも気温、湿度、気圧、雨量、照度、紫外線といった8つの気象データを1分毎に観測できます。

「ソラテナ以外の観測機も検討しましたが、いずれも工事費用が高額でした。一方、ソラテナは他社のものと比べると、相場の約半分ほどの予算で済むことが判明。リースなら初期費用もかからないので、気軽に導入できる点もありがたかったです。

また、簡単に持ち運べるほど小型で軽量なので、様々な場所に設置できます。さらに、電源を入れるだけでスマートフォンからデータを確認できるといった手軽さも、導入を決めた要因です」(大久保氏)

キャンプ場に設置されたソラテナ。直径約14cm、高さ約20cm、重さ約1kgと小型なので設置場所に困らない
キャンプ場に設置されたソラテナ。直径約14cm、高さ約20cm、重さ約1kgと小型なので設置場所に困らない

“たき火やバーベキューの禁止を伝えるとき、正確な気象データが心強い存在に” ソラテナはキャンプ場の中央にあたる炊事棟に設置されています。観測した気象データはPCやスマートフォンなどからリアルタイムで閲覧できるのはもちろん、データのダウンロードや他システムと連携させることも可能です。

「うちのキャンプ場の場合、ボルトを締めて固定するだけだったので、30分もあれば設置作業が完了し、すぐに観測を開始できました」(大久保氏)

キャンプ場の中央にある炊事棟にソラテナを設置
キャンプ場の中央にある炊事棟にソラテナを設置

「現在は、5名のスタッフのうち常時3名がスマートフォンで気象データを確認しています。強めの風が吹きはじめて、たき火やバーベキューを禁止にするかといった重要な判断のタイミングで、これまで自分たちの感覚をたよりに禁止することもありましたが、今はソラテナの確実な情報から判断できているので、とても心強いです」(大久保氏)

ソラテナの気象データはスマホから手軽に確認できる
ソラテナの気象データはスマホから手軽に確認できる

そのほか、スタッフが不在となる夜間の時間帯で風が気になる時にもソラテナを活用しているそうです。

「その場にいなくても、時間や場所を選ばずに気象データを確認できるので安心です。家でパソコンを立ち上げる手間もなく、スマホでチェックできる手軽さも重宝しています」(大久保氏)

リアルタイムの現地観測ならではのデータで、安全対策の可能性が広がる

「ソラテナを導入したことで、お客様とのコミュニケーションが今まで以上にスムーズになりました」と大久保氏は話します。

『とにかく安全にキャンプを楽しんでいただきたい』という私たちの思いは以前から変わりません。しかし、ソラテナ導入後は『せっかく来たのだから、たとえ強風でもたき火やバーベキューをしたい』『本当に今、そんなに強い風は吹いているの?』というお客様にも、より自信を持って説明できるようになりました。

そして何よりも、キャンプ場のピンポイントで正確な観測データを基に判断しているということで、危険な状況をよりご理解いただけるようになったと感じています」(大久保氏)

現場のピンポイントな気象データが難しい決断を支える
現場のピンポイントな気象データが難しい決断を支える

ソラテナの観測データから、新たな発見もあったといいます。

「風速10m/s以上ならすべての風が危険というわけではなく、風向によっては10m/s以上の風速の予報が出ていても安全にキャンプを楽しめることがわかりました」(大久保氏)

たとえば、危険な西風ではなく、反対の東風で風速10m/sという予報が出ていた場合、近隣の天城山でその風がブロックされるため、キャンプ場には予報された数値ほど影響を及ぼすことはなく、たき火やバーベキューも可能だといいます。

「これまで私たちも『東風だから大丈夫なのではないか』と漠然とは感じていました。ですが、あらためてソラテナで確認するようになると、風向によっては予報と現場の“風速10m/s”にギャップがあることが明らかになったのです。そのため、今後は風速10m/s以上だからすべてNGということではなく、より柔軟に対応できるようになりました」(大久保氏)

気象に応じたギアや服装を提案することで、より快適にキャンプを楽しんでもらいたい

今後はソラテナで入手した気象データを、お客様のキャンプギアや服装の提案にも活用していきたいと考えているそうです。

「地形の特性などから、冬場であっても風の吹かない日は、ほかの地域よりも穏やかであたたかくなりやすいのです。12月でも半袖で過ごせる日もあるほどです。

ソラテナの気象データがあれば、『軽装でも問題ないと思います』『日焼け止めがあるといいかもしれません』というアドバイスもできると思います。ギアについても『ストーブは持参しなくても大丈夫でしょう』『寝袋は春秋用で十分だと思います』といったこともいえるはず。

出来るだけ荷物を軽くしたいと考えている方も多いので、より多くのキャンパーが計画を立てる際に活用できるようなメッセージを届ける仕組みも整えていきたいと考えています」(大久保氏)

自然の中で安全・快適にキャンプを楽しんでもらうためにも正確な情報共有が大切
自然の中で安全・快適にキャンプを楽しんでもらうためにも正確な情報共有が大切

ソラテナで観測した気象データは、毎分クラウドへ保存され、過去データが蓄積されます。そういったデータを分析して活用することも可能です。

「自然と接するアウトドアでのアクティビティでは、危険とも隣り合わせであることを常に意識しておくことが基本です。冬場にボーダーラインを超えて閉鎖になる日がどのくらいあるのか、データを集めて分析することも検討しています。

もちろん風だけではなく、雨や暑さなども脅威となることがあります。自然現象は変えることができないものです。だからこそ様々な情報を集め、そういったリスクをいかに回避するか。ご自身の経験やお持ちのキャンプ道具の性能などを考慮し、時にはキャンプをしないという判断もしていただきたいです。アウトドアには常にリスクが伴うことを念頭に置き、万全の準備をして自然の素晴らしさを体験していただきたい、というのが私たちの願いです」(大久保氏)

気象データを分析して活用の幅を広げることで、キャンパーの皆様にはより安全で快適に、特別な時間を過ごしてもらいたいといいます。

株式会社TEN-PO

事業内容

南伊豆夕日ヶ丘キャンプ場の経営、コテージ(宿泊施設)の経営

特徴

お客様の安全対策強化のため、キャンプ場にソラテナを導入

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