アラブ首長国連邦(United Arab Emirates)のドバイ国際空港(OMDB/DXB)は、亜熱帯気候に属し、夏季(4-10月)と冬季(11-3月)の2つの季節があります。 冬季の最終月である3月と夏季の始まりである4月は、冬の気候パターンと夏に向かう気温上昇が重なり、雷雨や砂嵐など気象変動が大きい時期です。季節ごとの発生パターンを理解することが、安定した運航計画の策定に不可欠です。
地勢・気候
ドバイ国際空港(OMDB/DXB)は、アラビア半島のペルシャ湾沿岸に位置するアラブ首長国連邦の国際空港です。
アラブ首長国連邦はアラビア半島のペルシャ湾に面して位置し、東側には砂漠地帯が存在します。夏季は最高気温が50度近くに達し、降水が少ないにも関わらず、湿度が100%近くに達することもあります。冬季は砂嵐が発生することがあり、平均気温は20度前後となります。
長さ約150kmのホルムズ海峡を挟んで対岸はイランであり、突き出た半島の東側はオマーンに接しています。面積は83,600平方キロ、首都はアブダビです。
北西の沿岸に面しているペルシャ湾は長さ約1,000km、平均水深約50mと浅く、海面水温が極めて高いです。30℃を超えることも多く、この高い海面水温が、季節によって発生する極めて濃い霧(視程200m以下)の要因にもなっていると推定されます。
冬末から夏初(3月-4月)月別気象特性-3月
3月(冬季最終月)
3月は平均最高気温が約28°Cに上昇しますが、冬の気候パターンは引き続きこの地域に影響を与えます。この気象的特徴の組み合わせが、より豊富なエネルギー供給となり、ドバイでは非常に気象が変化しやすい月になります。
3月は雷雨の発生頻度が最も高く、過去に月平均6日、最大18日の降雨日数が記録されています。月の平均降雨量は21mmですが、最大は155mmの記録があります。2月のように、気象が不安定な時期の間に、風は南東に急変し、暖かく乾燥した砂漠の空気を海岸に運ぶことがあります。気温は月の後半に40℃が記録されている一方、11℃の最低気温極値も記録されています。
冬末から夏初(3月-4月)月別気象特性-4月
4月(夏季開始月)
太陽高度が高くなり、4月は美しい天気をアラブ首長国連邦にもたらします。平均最高気温は約33°Cですが、湿度は一般的に低く、冬季型の気象パターンが発生する可能性はありますが、頻度は大幅に減少します。予測される月降水量は7mmで降雨日数は3日ですが、例外的な年では60mmの記録があります。
午後には、気温が上昇することにより沿岸の海風が強まり、激しい雨やスコールを伴う嵐になる可能性があることを意味しています。
1981年にはゴルフボールサイズの雹が降り、2003年には平均風速53 KT、71 KTのGUSTの嵐がありました。
月が進むにつれて、高層のジェットストリームが北へ移動し始めると、南側に切り離されたカットオフ低気圧(cut-off low)が不安定な天気と冷涼な北西風をこの地域にもたらします。沿岸水域の海面水温は約25℃に達し、さらに上昇を続けます。
冬末から夏初に運航判断上の主な課題
① 雷雨の予測不確実性
3月-4月の雷雨は、発生の有無に加え、実際にいつ影響が始まり、どの程度の時間継続するのかを把握することが困難です。
② 砂嵐と雷雨の複合リスク
春季は砂塵と降雨が同時期に発生します。視程低下の要因により回復時間が異なり、砂嵐では1,000m未満が約1時間超継続することもあり、運航再開判断が難しくなります。
③ 急激な風向変化
季節遷移期のため風向が急変しやすく、特に南東風への変化は高温・低視程をもたらします。

























