台風18号SAUDEL(ソウデル)は南シナ海を北へ進んでいます。陸上通過後に海上で再発達し、熱帯低気圧から再び台風に変わりました。今後は進路を西寄りに変える見込みです。
一方、日本の南にある台風24号KROVANH(クロヴァン)は、5日以降に動きが鈍くなり、進路が複雑になる可能性があります。
現在発生中の台風
台風18号SAUDEL(ソウデル)
日本気象庁(JMA)が日本時間2026年9月2日(水)13時05分に発表した情報によると、台風18号(ソウデル)は2日(水)12時現在、南シナ海(北緯22.5度、東経116.7度)にあって、北へゆっくり進んでいます。中心気圧は992hPa、中心付近の最大風速は35kt、最大瞬間風速は50ktとなっています。
今後は勢力を維持しながら北東へ進んだ後、西寄りに向きを変え、4日(金)頃にかけて中国華南沿岸で次第に衰弱する予想となっています。
台風24号KROVANH(クロヴァン)
日本気象庁(JMA)が日本時間2026年9月2日(水)12時45分に発表した情報によると、台風24号(クロヴァン)は2日(水)12時現在、日本の南(北緯23.0度、東経132.5度)にあって、北へゆっくり進んでいます。中心気圧は996hPa、中心付近の最大風速は35kt、最大瞬間風速は50ktとなっています。
4日(金)頃まで、台風の東側にある太平洋高気圧の縁に沿って、ゆっくりと北上を続ける見込みです。5日(土)以降は、東側の太平洋高気圧と西側の大陸方面の高気圧の間に位置する気圧配置となる見通しです。周辺の指向流が弱まることで台風の進行速度が落ち、停滞しやすくなる可能性があります。また、周囲の気圧配置の変化によって進路が変わりやすくなり、動きが複雑になることも考えられます。

台風18号(ソウデル):陸上での衰弱から再発達、今後の転向可能性
なぜ陸上で衰弱した渦が「復活」できたのか
残存渦は陸上で明瞭に弱まったものの、完全に消滅することはありませんでした。その後、寒気に押されるように南へ移動し、最終的に南シナ海へ進入しました。
南シナ海北部では海面水温が広く28℃を上回っており、対流活動の発達や勢力の維持に適した熱力学的な環境が整っていました。
また、当時の南シナ海ではモンスーン・トラフが活発で、熱帯収束帯には豊富な水蒸気が存在していました。残存渦は南シナ海に進入したことで、こうした暖かく湿った空気の供給を受け、次第に対流活動が活発化し、再組織化・再発達していきました。
西寄りへ転向する見込みの気象背景
現在は北へ進んでいますが、今後以下の3つの要因が重なることで、西寄りに進路を変える可能性があります。
- モンスーン・トラフの影響
SAUDELは南シナ海に入った後、南西モンスーンに導かれて東寄りに進みました。その後、周辺の風や気圧配置が変化し、動きが次第に遅くなりました。 - 台風同士と太平洋高気圧の影響
東側では台風24号KROVANHが北上しており、太平洋高気圧を含む周辺の気圧配置も変化しています。 - 南下する寒気の影響
さらに北から寒気が南下し、台風周辺の風や気圧配置が変化します。その影響でSAUDELは進路を反転させ、西寄りに進みながら次第に弱まります。

【歴史的類似例】再発達と複雑な進路を繰り返した「台風ウェイン(1986年13号)」
1986年の台風13号WAYNE(ウェイン)は、複雑な進路と再発達を繰り返した歴史的な事例です。
1986年8月16日(土)に発生し、9月6日(土)に消滅するまで約20日間活動しました。南シナ海北部からフィリピン海西部にかけて、4回の180度転向を含む5回の大きな進路変更を繰り返し、3つのループと「8」の字を描くような非常に複雑な進路をたどりました。
また、活動期間中に2度、熱帯低気圧まで弱まりましたが、その後再び台風へと発達しました。こうした進路の変化には、モンスーンや高気圧による周辺の風の変化に加え、台風14号ヴェラ(Vera)との相互作用も影響したとされています。

今回の台風18号ソウデルや台風24号クロヴァンも、周辺の気圧配置や風の変化によって、今後の進路が複雑になる可能性があります。最新の予報を確認し、今後の動きに注意が必要です。

























